ご挨拶

大会長挨拶

謹啓

忙種の候、みなさまにおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は一般社団法人福島県臨床工学技士会の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、このたび第5回目を迎える北海道・東北臨床工学会を平成30年10月6日(土)、7日(日)の2日間にわたり、福島県郡山市の公益財団法人星総合病院ポラリス保健看護学院/メグレズホールを会場に開催する運びとなりました。

今回のテーマは「Frontiers of Clinical Engineering - 切り拓く未来 -」といたしました。

学会開催地であります郡山市には、日本三大疏水の一つである安積疎水(あさかそすい)があります。近代日本の疏水技術の先駆け「安積疏水」は、水利が悪く不毛の大地だった郡山の安積原野に猪苗代湖からの水を引いた大事業です。奥羽山脈を突き抜ける「一本の水路」は、外国の最新技術の導入、そして、この地域と全国から人、モノ、技を結集し、苦難を乗り越え完成しました。

この事業は、猪苗代湖の水を治め、米や鯉など食文化を一層豊かにし、さらには水力発電による紡績等の新たな産業の発展をもたらしました。未来を拓いた「一本の水路」は、多様性と調和し共生する風土と、開拓者の未来を想う心、その想いが込められた桜とともに、今なおこの地に受け継がれています。

臨床工学技士を取り巻く環境も変革期を迎えており、日々変化しております。安積疎水を開鑿(かいさく)し、未来を拓いた先人たちのように、われわれは、これまで培った知識、技術、経験を 存分に活かしながら、新たな可能性を探求し、更なる歩みを進めなければなりません。本学会が新たな挑戦への一助となれば幸いです。 関係する皆様のご参加を心よりお待ちしております。

謹白

平成30年6月吉日

第5回 北海道・東北臨床工学会 学会長 氏家 憲一(一般社団法人福島県臨床工学技士会 会長)